高校や大学に入学した1年生のみなさん、新しい生活に緊張しているのではないでしょうか。
学校生活でのトラブルについては、今回は脇に置いておいて、アルバイトでのトラブル対処について知っておいてほしいと思います。
労働契約
アルバイトを始める理由は人それぞれです。しかし、共通していることは、法律上、「労働者」になるということです。それに対して、雇い主は「使用者」といいます。
労働者は、使用者に対して労働時間を決めて労働力を提供し、代わりに賃金を受けとります。
使用者は、労働者に対して労働時間内に業務命令を行い働かせる代わりに、賃金を支払います。
そういう労働契約を結んでいる状態になるわけです。
よくある相談例
このような契約関係を対等な立場で結んでいるのですが、「しょせんは学生」「うまいように使ってやろう」と悪巧みをしている使用者もいます。学生バイトによくある相談例を挙げてみます。
シフトに関するトラブル
シフトに関するトラブルがよくあります。- 人手が足りないため、勝手にシフトが増やされて、学校生活に支障が出る。
- 店長から気に入らないと言われ、勝手にシフトを減らす。
- テスト前で休みがほしいと言っても無視されてシフトの調整に応じてくれない。
契約書などで勤務日については「シフトによる」などと具体的に書いていないケースもあるかもしれません。
しかし、どれぐらいの割合で働くかは、大事な労働条件です。どれぐらいの都合がつくのか、互いに合意してあとで変更することはありえますが、逆に言えば、合意しない限り、当初の約束を勝手に変えてはいけません。
辞めさせてくれない
いろいろな理由で、アルバイトを辞めたいときはあるでしょう。しかし、あの手この手で辞めさせない使用者もいます。- 辞めたいと言ったら怒鳴られて辞めさせてくれない。
- 辞めると言ったら求人費用を請求された。
- 辞めると言ったら賃金を減額された。あるいは、良く分からない費用を天引きされた。
誰かに相談できるように
この事例以外にもありますが、「使用者の言い分がすべて正しいとは限らない」という情けない事実を理解してもらいたいと思います。これまで、みなさんの周辺で関わっている大人は、あなたを意図的にだまそうとする人はいなかったでしょう。
しかし、これからはそうではありません。意図的にだまそうとする悪い大人もいるのです。
こういう悪い大人に接したとき、多くの人が精神的にショックを受けます。たとえ、頭の中で分かっていたとしてもです。
ですが、そういう大人が悪いのです。あなたは悪くありません。
このことに自信を持つためには、相談できる人がいるとよいでしょう。保護者、学校の先生、友人。誰でも良いのですが、専門的な話になってきたら、労働基準監督署はもちろん、にいがた青年ユニオンでもかまいませんので、ぜひお問い合わせください。
労働条件のことで、もう少し詳しく知りたい方は「学生バイトのトラブル対処」のページもお読みください。