
ホームセンターはよく利用させてもらっています。先日も買いものがあったので利用したばかり。とにかく、新潟には大きな売り場スペースを持つホームセンターがあるので、とても助かります。
ところで、この記事が目にとまりました。
元店員だけど、ホームセンターで働くな!死ぬほどブラックだ!-道しかひかない堀江くらはのブログ
ホームセンターがブラックだという根拠
堀江さんは、かつてホームセンターでアルバイトをした経験があるとのこと。どんな点が大変かというと、
まず、品出しだがとにかく物が重い。ソファーやベッドだったらまだいい方だが、丸太や鉄パイプの束など長くて重いものを運ばないといけない。丸太は2人がかりでやるけど、鉄パイプは一人で運ぶこともあった。牛糞などの農業肥料は重いだけでなく臭いもきつい。春~夏にかけては肉体と精神がガリガリ削られていく。
確かに重い荷物があります。
危険な仕事も多い。天上近くにある棚に商品を載せたり、鉄パイプやベニヤ板をカットしたりする。
僕は板を機械で切る時に不注意で指を切ってしまった。今でもその指は感覚が鈍いのだが、指が無くなった人もいるらしいので僕はまだましな方。
危ない作業も。
僕も灯油を容器にいれる仕事をしていた時に、近くでタバコを吸っていたお客さんに注意をしたらカッターを向けられたことがある。あの時はひやひやした。
どんな接客でも困ったお客というのはあるかもしれませんが、これは危険ですね。
そして、正社員の場合は、もっとすごいと言います。
正社員の給料が高卒で月14~6万・大卒で18~22万(残業代込)普通? 問題は残業の時間だ。大体朝の6時に出社して、開店が7時、店を閉めるのが20時。そこから片づけや他の業務をこなして22時。その後会議がある場合はもっと時間がかかる。遅いと帰りが午前2時になるときも。そして次の日も朝早く出勤だ。あの業務内容でこれ。死ぬ。普通に死ぬ。
長時間で過重労働です。
しかも管理職になると残業が全部サービス扱いになり一切出ない。昇進しても給料が上がらない。むしろ下がる。高卒の管理職より大卒の平社員の方が給料が上になることもある。というか、大卒新入社員とベテラン高卒社員じゃ給料が変わらない。なんだこの給与体系…
これは「名ばかり管理職」です。もちろん、アウトです。
こういうことが起きる職場は、当然、精神的に壊れていきます。
一番きつかったのは、社員さんや他のアルバイトの人がどんどん病んでいくこと。仲の良かった人が「お客さんが全員万引き犯に見えてしまうからもう辞めるしかない」といった時は衝撃的だった。
では、どうしたらいいか
そのような理由で、この方の結論は、こうなります。健康的に生きたい人は、絶対にホームセンターで働こうなんて思ってはいけない。 正社員はもちろん、バイトでも死んでしまうから。比喩ではなく、本当に。
たしかにそういう面はあります。
かといって、地方ではホームセンターなしには成り立たないこともあります。農家にとっては、ちょっとした農業用品をささっと購入できる場所だったりしますが、それ専門のお店なんて、そうそうできたりしないのは理解できるでしょう。つまり、誰かはホームセンターで働かなくてはなりません。ならば、健康的に生きられる働き方に改善しなくてはならないはずです。
先日、買い物に行ったとき、あまりに広すぎる売り場なので、何がどこにあるのか分からなかったのですが、店員さんがほとんどいません。うろうろして探し出します。人手が少ないのではないでしょうか。見ると、その店舗の入口にバイト募集が出ていました。そして、ちょっとびっくり。
いまどき、合理的理由のない年齢制限が書いてあったのです。
求人で合理的理由のない年齢制限はできません。「深夜業だから18歳未満はダメ」というのは合理的理由ですが、「バイト募集(50歳以下)」などという求人はできません(雇用対策法)。
おそらく、バイト求人を出したのはその店舗の店長で、このことを知らずに書いてしまったのではないかと思われます。ここには、労務管理について、認識の甘さがあります。堀江さんのブログに書かれたことは、過去の話ではなく、いまも継続している可能性はあるでしょう。
数年前になりますが、県内のホームセンターが、残業代不払いで書類送検されています。通常、残業代不払いについては、労働者から労働基準監督署に申告があると、まず会社に是正指導があり、会社はそれに従って対処します。そうすれば送検されることはまずありません。書類送検されるというのは、よほどのケースです。
私も安い方に買いに走りますから、安売り競争のために人件費をぎりぎりまで削らなくてはならないのも理解はします。しかし、やり過ぎれば、「すき家」のようになってしまいます。やって当然の労務管理、安全管理を大前提にして、ホームセンターの経営を行ってもらいたいと思います。