労働者の生活を顧みないブラック企業は許しません。サービス残業させられる、有給休暇がとれない、パワハラされるなどに対抗しましょう。私たちは、新潟の労働組合「にいがた青年ユニオン」です。

2015年1月7日水曜日

ブラック企業の求人規制はガス抜きではないかと考える理由

「ブラック企業大賞」のとりくみは、ブラック企業を追い詰めた(画像はブラック企業大賞のホームページから)

ハローワークがブラック企業の求人を拒否できるようにする-
こんなニュースが流れました。
過酷な労働を強いるブラック企業対策を強化するため、厚生労働省は五日、残業代不払いなどの違法行為を繰り返す企業の新卒求人をハローワークで受理しない制度を創設する方針を固めた。一月召集の通常国会に提出する若者向け雇用対策法案の柱とする。民間の職業紹介は、規制の対象外。
東京新聞 2015年1月6日
ブラック企業の規制の第一歩として考えることもできるのですが、これは政府による単なる「ガス抜き」ではないかと考えるのです。
以下、その理由を述べたいと思います。

私たちのイメージするブラック企業と政府の指定するブラック企業は異なる

実はすでにツイートしていますので、まずはそれをご紹介します。
つまり、私たちがブラック企業という言葉を聞いたとき思い浮かぶ会社のイメージと政府が指定するブラック企業は完全には一致しないということです。

前出の東京新聞の記事の続きでは、
新制度では、残業代の不払いなど労働基準法違反を繰り返す企業のほか、セクハラなどの男女雇用機会均等法違反や、育児休業を取得させないといった育児・介護休業法違反で企業名を公表された場合に、新卒求人を不受理とする見通し。
とあり、当然と言えば当然ですが、法律に違反し、企業名が公表されるような悪質な場合だろうとのことです。

ブラック企業対策プロジェクト事務局長の嶋崎量弁護士は、「残業代不払いのある企業」のほかに、「募集要項とは異なる労働条件で働かせている求人」も調査の上、制限すべきだと述べています。

ハローワーク「ブラック企業求人拒否制度」に期待される具体的な制度とその意義

いわゆる「カラ求人」であったり、正社員の募集だと思ったら、面接で契約社員だと言われたなど、こういった失業者の弱みにつけ込む方法も規制すべきです。

まずは、「これでブラック企業の求人がハローワークから消える」と思ったら、実は違っていたということになりかねません。

政府のブラック企業規制はポーズだけ

最初から全部は規制できないから、第一歩として評価してもよいのではないかとも考えられるでしょう。しかし、本当にそうでしょうか。
政府のブラック企業規制についてはポーズだけで、あくまで「ガス抜き」なのではないかと考える理由は、先ほどのツイートの続きです。
本当にブラック企業を規制するのであれば、労働者保護のための規制を「岩盤規制」などとは呼びません。残業代ゼロ法案も不必要ですし、不安定な働かせ方を強いる労働者派遣を拡大するようなことにはならないはずです。
片手でブラック企業の求人を規制すると言い、もう片方ではブラック企業を合法化しようとしているのが、今の政府の姿です。
この場合、どちらの手が偽物なのでしょうか。
答えは簡単です。
両方の手を動かしている頭脳が偽物です。

政府が本当にブラック企業を規制するというのなら、労働者を人としてないがしろにするような政策をやめるべきでしょう。もちろん、自然にそうなるわけではありませんから、私たちの運動でそうさせることが最も重要です。