ブラック企業対策プロジェクトが4月28日、過酷な長時間労働などを強いられる大学生の「ブラックバイト」に関するアンケート調査の結果を公表しました。
元記事:「お前の価値は1円だ」と居酒屋店長に罵倒された 「学生ブラックバイト」の実態公表
今回の調査結果では特に「居酒屋バイト」で問題が多く、深夜勤務のバイトには、労働条件明示書が渡されていなかったり、求人時の募集内容と異なる働かされ方をしているなど、労務管理が適切でないケースが目立ったそうです。
ブラックバイトユニオンに個人経営の居酒屋で働く大学生の男性から寄せられた相談では、
勤務時間は、午後7時から午前2時、休日は午前5時までで、休憩はない。しかも、営業終了後は他の店員を車で自宅まで送り届けなければならないため、仕事から解放されるのは朝7時ごろになることもあるという。
これでは、勉強どころではありません。しかも、
男性は店長に叩かれることが頻繁にあり、さらに「お前の価値は1円だ」「お前の人生なんて塵と同じだ」などと罵倒されるため、恐怖心で店長に反論できず、理不尽な扱いを受けながらも仕方なく働いているそうだ。
こうなると、訴えても良いレベルです。しかし、多くの学生はそうしません。あるいは、辞めればいいじゃないかと思うかもしれませんが、そうなりません。それはなぜでしょうか。
調査を行った中京大学の大内裕和教授はこう説明します。
「バイトの面接では、『授業があるからあまりシフトに入れない』と言うとすぐに落とされ、10社以上平気で落ちている学生も多い。今のバイト先を辞めれば、そんな『就活』ならぬ『バイ活』でまた苦労することになる。
高い学費を親の負担にさせないためにバイトをしなければならない学生が増えています。ちょっとでも離職する期間があれば、たちまち生活が成り立たなくなります。すぐに別のバイト先が見つかるというわけではなさそうです。
このようなブラックバイトについて、どう思いますか。
これも社会勉強?
いまどきの若者には厳しさも必要?
そうでしょうか。
「お前の価値は1円だ」「お前の人生なんて塵と同じだ」などと罵倒し、恐怖心で支配するようなやり方は厳しさでも何でもありません。
確かに、商売をやって行くには大変な時代です。時には従業員に対する厳しさも必要でしょう。しかし、それ以前に、労務管理をきちんとすることはもちろん、人間として、店長としてふさわしい振る舞いをすることで、尊敬され、信頼されるような状態であってこその厳しさのはずです。それは、商売人としての厳しさでしょう。
「お前の価値は1円だ」などという店長の価値は、1円にもならないし、ゼロ円でもない。将来必ずマイナスになるでしょう。
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