労働者の生活を顧みないブラック企業は許しません。サービス残業させられる、有給休暇がとれない、パワハラされるなどに対抗しましょう。私たちは、新潟の労働組合「にいがた青年ユニオン」です。 もし記事がしばらく更新されていないなら、新潟にブラック企業を見つけていないしるしです。あなたが見つけたら、私たちに教えてください。 にいがた青年ユニオンとしての考え方、労働相談や生活相談などは、ブログ「ゆにぶろ」で紹介します。

2015年7月15日水曜日

ブラック求人票で過労事故死につながる!ニセ求人は職安法違反で処罰すべきだ



失業者からよく出てくる話として、
「応募してみたら、もう決まっていた」
「労働条件が違った」
とハローワーク求人についての苦情があります。

そして、そういうと「あくまでも広告ですから、実施の労働条件は面接の時に打ち合わせていただいて…」と説明されます。

しかし、それでは済まない事態になっています。

ハローワークの求人票の労働条件が実態と異なるケースが目立ち、改善を求める声が上がっている。求人票で見た好条件の会社に入社し昨年四月、徹夜勤務から帰宅途中にバイクで事故死した渡辺航太さん=当時(24)=の母淳子さん(59)=東京都八王子市=らが十三日、厚生労働省に対し、実態と違う求人対策を強化するよう申し入れた。
東京新聞 「ブラック求人」対策を 息子が「過労事故死」で国に申し入れ 2015年7月14日


ブラック求人で殺される

この記事によれば、亡くなった渡辺さんが見つけた求人票の記載は、
  • 就業時間は朝から夕方まで、残業は月平均20時間
  • 試用期間なし

それなのに、実際の働き方は、アルバイト勤務を求められ、正社員になるために約半年我慢。
深夜から早朝の不規則勤務。
残業の多い月は100時間を超えるというものでした。

結果、昨年の4月、連続22時間勤務の後、渡辺さんは帰宅途中に交通事故で亡くなっています。

正社員になれるという期待を利用した会社は悪質です。

職安への苦情がたくさんあるのだから取り締まるべき


求人票と実際の働かせ方が異なるという苦情は多く、厚労省によるとハローワークに寄せられた苦情数は、12252件(2014年度)。
このような求人票を取り締まることはできないのでしょうか。

職業安定法には、こうあります。

職業安定法
第六十五条  次の各号のいずれかに該当する者は、これを六月以下の懲役又は三十万円以下の罰金に処する。
八  虚偽の広告をなし、又は虚偽の条件を呈示して、職業紹介、労働者の募集若しくは労働者の供給を行つた者又はこれらに従事した者

これを文字通り読めば、ニセの条件を表示して求人することは罰せられることになります。
やはり、これを活用すべきではないでしょうか。